フィボナッチ・リトレースメントの使い方
近年、フィボナッチ数列を用いた投資手法が、一般にも比較的多く用いられるようになってきた感があります。ちなみにフィボナッチ数列とは、0、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144、233・・・と続く数列のことで、主に以下の特徴があります。
1.どの数字も、1つ前の数字と2つ前の数字を足した数になる。
2.どの数字も、1つ前の数字の1.618倍に近くなる。
3.どの数字も、1つ後の数字の0.618倍に近くなる。
4.どの数字も、2つ後の数字の0.382倍に近くなる。
5.どの数字も、2つ前の数字の2.618倍に近くなる。
特に3と4の特徴を用いた分析手法に「フィボナッチ・リトレースメント」があります。
例えば、直近の安値から、それまでの下落幅の38.2%(=0.382)分を戻した価格や、61.8%(=0.618)分を戻した価格を目標値や抵抗線に用いたりするのが主な使い方となります。逆の場合は直近の高値から、それまでの上昇幅の38.2%(=0.382)分を下げた価格や、61.8%(=0.618)分を下げた価格を目標値や支持線に見立てたりします。
これに50%も加えて分析することで、基本的には「フィボナッチ・リトレースメント」がほぼ使えることになります。取引の際に、手掛かり材料に欠くような展開が続く時は、一つの判断手段をして用いることができる便利なツールです。